着物の所作振る舞い
OK 歩幅を小さく内股気味に 膝頭をすり合わせるように、内股気味に歩くのがポイントです。 背筋もきちんと伸ばして、小さめの歩幅を意識しましょう。
NG 洋装感覚の大股歩きは× 大股や外股で歩くのは美しくないうえに、着崩れの原因にもなるので厳禁です。
裾がはだけたり、足首が見えることがないよう、気をつけましょう。
立っている時も膝を付け、やや内股気味に。 もちろん猫背にならないように背筋は伸ばして。
ワンポイント
1.両足の膝頭をつけるように意識し、自然な内股を心掛けましょう。
2.着物の裾がはだけないよう、風が強いときは上前を右手でかるく押えながら歩くと奥ゆかしく見え、裾のめくれ防止にもなります。
3.時間に余裕を持ち、いつもの半歩くらいの歩幅でゆっくり歩きましょう。
のぼり
右手で上前を持って、体を少し斜めにし、小股で上ります。
右の上前を少し持ち上げると、裾が邪魔にならず、歩きやすいです。
くだり
右手で上前を少し引き上げ、右肩を引き、左足から一段ずつ下りましょう。
この時も外股にならないよう、気をつけましょう。
一歩一歩、足元に気をつけながら降りてください。
NG
大股で勢いよく上り下りする 裾が地面に擦ったりしないようにしましょう。慣れない草履では裾を踏んで転倒するおそれがあります。
ゆっくりと落ち着いて上り下りしてください。裾から脚がのぞくのも美しくありませんので注意しましょう。
両手を前に合わせ、背筋を伸ばしあごを引きます。 おへそに力を入れ、頭だけを下げるのではなく腰を折るように上体を静かに 前へ傾けましょう。 一度静止してからゆっくり状態を上げることで、美しく、心のこもった お辞儀ができます。
OK
出るのは、手先だけ 着物は袖口が大きく開いているので注意が必要です。
肘を曲げ、手首あたりで袖口を軽く押さえて手先だけを出すようにしましょう。
NG
ヒジが見えるほど腕を上げるのは× 普段の感覚で手を上げると袖口から二の腕や 長襦袢が見えてしまい、品が悪い印象に。
脇を締めて、おしとやかに振る舞いましょう。
右手で上前を軽く持ち、左手で太ももの上を押え、ゆっくり浅く座ります。 浅く腰掛けると、帯が背もたれに当たってつぶれることがありません。椅子の手前から3分の2程度のところに座ると良いでしょう。
足は洋装のように斜め前に出すのではなく、まっすぐにした方が綺麗でしょう。
背筋を伸ばし、おなかに力を入れ、肩の力を落とし、美しい姿勢を心がけましょう。
バッグは背中と椅子の背もたれの間か、床に置くとよいでしょう。
ナプキンやハンカチをかける 食事の際はナプキンやハンカチを膝の上にかけましょう。輪を手前にして広げます。 着物は滑りやすいので、ナプキンの端を帯にはさんでもよいでしょう。膝の上まで広げて、着物をカバーします。
ものを取るときは、袖をおさえて テーブルの上のものを取るときは、反対の手で伸ばした方の袖を押えましょう。 腕が大きく見えることもなく、また袖がお食事についたり引きずったりすることもありません。
着物の(1)上前(2)下前、
長襦袢の(3)上前(4)下前、
(5)ワンピース肌着(もしくは裾除け)
の順番で開いていきます。
終わったあとは元に戻すように、
(5)肌着、
長襦袢の(4)下前(3)上前、
着物の(2)下前(1)上前
の順番で降ろしていきます。
最後に、めくれやすい、おはしょりや帯のたれをそっとなでて整えます。
鏡で後ろ姿も確認すると安心です。
※洋式トイレをおすすめします。
草履は外側の指がはみ出ます。
鼻緒は草履の横幅のちょうど真ん中にすげられています。草履のサイズが小さいのではなく、どんな人でも履いた時に外側の指が出るのです。
かかとが草履から出るのが正しい草履の履き方です。
草履を履いた時には、かかとが後ろにはみ出ます。一見草履が小さいと思いがちですが、これでちょうどいい大きさです。
その理由は足を上げた時に着物の裾を巻きこんで踏み、着崩れないようにするためです。かかとが草履に収まるサイズだと、着物の裾を踏んでしまいます。